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新日本プロレス:鷹木と棚橋の試合で再確認したストロングスタイルの良さ

投稿日:2021年8月14日 更新日:

  

  

7月29日:東京ドーム大会の鷹木VS棚橋の試合

  

7月29日の東京ドーム大会のメインイベントで行われたIWGP世界ヘビー級王座について語りたいと思います!鷹木と棚橋がガチンコでぶつかり合う死闘は、見ている人に勇気と興奮と感動を与えました。これぞ新日本プロレスが誇る伝統的なストロングスタイルを感じさせる一戦でした。

  

猪木イズムとして丁重に扱われてきた「ストロングスタイル」は闘魂三銃士へ、そして永田裕志・中邑真輔や柴田勝頼・棚橋弘至と着実に受け継がれていきますが、近頃はアスリートスタイルのレスラーがIWGPヘビー級世界王者のベルトを巻くことが増えてきました。

  

ストロングスタイルって解釈が難しくてとくに定義も曖昧なので「どういう意味?何?」ってなる人が多いと思うのですが、私は「相手への競争意識」「強さを追求していくスタイル」なのではないかと考えています。地味で泥臭いけど粘り強く打たれ強い。あまり反則ルールを用いない真剣勝負、そんなイメージです。

  

なので海外のプロレスに比べると新日本プロレスではシングルマッチ率が高いですし、デスマッチが少ないような気がしませんか?一対一の真剣勝負にこだわりがあります。ノーDQ試合、三つ巴形式の試合内容はストロングスタイルからかけ離れた意義になりますね。

  

であれば、アスリートスタイルはエキサイティングなイメージ、私は「競技のような魅せるプロレス」と捉えていて、華やかな見応えのあるプロレスを披露していく流儀なのかなと。そのためにはハシゴ・ラダーから飛び降りることもあるし、場外に設置したテーブルにダイブすることもあります。

  

もちろん、各々によって解釈は様々なので、このスタイルの違いを言葉で明確に表現するのはとても難しいんですよね、考え方がフィーリングに近い気もします。

 

飯伏幸太選手もウィル・オスプレイもアスリートスタイル寄りで、この流儀はもともとジュニア・クルーザー級などの軽量レスラーが得意としていた内容です。プリンス・デヴィット、AJスタイルズやケニー・オメガあたりがヘビー級に挑むことで流儀がヘビーのスタイルにも流れて混じってきたように思いますね。

  

進化するプロレス流儀とは

  

なぜ、近年ではアスリートスタイルのレスラーが表舞台で活躍する場面や機会が増えたのでしょうか?彼らのスタイルの方が世界王者に相応しくなっている理由とは・・・それは単純でアスリートスタイルの方が見栄えとしての人気が出始めたからです。

  

先述の通りで凶器や危険な技を多用するなど、アスリートスタイルでは荒々しいファイトが多いです。プロレスの試合だからこそ実現できる非日常な世界があります。もっと言及すればプロレスでしか見れない芸当。でなければ殴り合いしかできなくなるため、それだとボクシングやK-1のようなただの格闘と同じです。

  

なのでアスリートスタイルの方がプロレスの醍醐味を活かしやすくて、インパクトを与えやすく単純明快でプロレス初心者でもわかりやすい。反対にストロングスタイルはテンポが遅くて地味に感じてしまいますので良さを感じるとしたら玄人タイプ。

  

団体としても人気があるレスラーにスポットライトを充てる必要があります。新日本プロレスでは近年、新しいファン獲得に成功しています。若い人や女性のプロレスファンが増えていく流れで、見栄え・明快なアスリートプロレスの方が脚光を浴びていきました。このままではストロングスタイルは廃れていくのではないかという懸念もありました。

  

  

しかし、今回の東京ドームでの試合、ストロングスタイルを継承する棚橋は鷹木と名勝負を繰り広げました。どこか伝統や硬派な試合雰囲気を感じましたね。彼らは、テーブルやラダー・凶器がなくても、一対一のレスラーしかリングにいなくとも面白い試合ができることを証明しましたよ。

  

これは世界の団体ではなかなか見られない日本特有のスタイルで、ノア・全日本プロレス、新日本プロレスに根付いている良さでもあります。だからこそオブザーバーで満点の星5評価を獲得したのも納得できますし、これこそが新日本プロレスだからできる試合!!と再確認できる内容でした。

  

ただ、この「ストロングスタイル」を意識した試合が多数の支持を得て評価され、とても良い試合に仕上がった背景には「アスリートスタイル」が立役者としてのおかげもあると思うのです。要するに、毎回ストロングスタイルの試合だけではプロレスに「慣れ」と「飽き」が生じます。

  

途中の狭間に「アスリートスタイル」を織り交ぜながら、たまに「ストロングスタイル」の試合を見ることで、我々は伝統や流儀について「再確認」しているのではないでしょうか。アスリートスタイルが多かったIWGP世界ヘビー級王座でしたので、今回の試合がさらに心に刺さったと思います。

  

今後、プロレスが進化していくためには1つのスタイルにこだわらずに多数のスタイルが存在した方が、お互いの流儀が切磋琢磨して成長し合うのではないかと思います。時には異なるスタイルの化学反応で、新しい次元のプロレスを楽しめるようになるかもしれません。

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